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Menarini GroupとRadius Health, Inc.が2022年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会でエラセストラントの第3相臨床試験EMERALDのサブグループ分析結果を発表

Menarini Industrie Farmaceutiche Riunite
2022-06-07 23:54 1134

*ER陽性/HER2陰性の進行性・転移性乳がん(mBC)に対する治験中の選択的経口エストロゲン受容体分解薬(SERD)「エラセストラント(elacestrant)」を治験責任医師が選択した単剤内分泌療法と比較する第3相臨床試験「EMERALD」における化学療法未治療患者のサブグループ分析

フィレンツェ(イタリア)、ボストン, 2022年6月7日 /PRNewswire/ -- Menarini Group(「Menarini」)とRadius Health, Inc.(「Radius」)(NASDAQ:RDUS)(総称して 「両社」)は6日、2022年米国臨床腫瘍学会(ASCO、American Society of Clinical Oncology)年次総会で第3相臨床試験EMERALD(NCT03778931)のデータを明らかにしたと発表した。転移した状態で化学療法未治療のER陽性/HER2陰性の転移性乳がん(mBC)患者を対象とした非特定サブグループ分析において、エラセストラントは標準治療(SOC)の内分泌療法と比較して無増悪生存期間(PFS)を有意に延長した。

 

  • RALD試験は、全患者集団およびESR1変異(mESR1)患者群の両方で、事前に設定した主要評価項目である無増悪生存(PFS)を達成(注1)
  • 試験に登録された477人の患者のうち77.8%(n=371)は、ER陽性/HER2陰性の転移性乳がん(mBC)が転移した状態で化学療法を受けたことがない患者だった。これらの患者でエラセストラントは、SOCと比較して以下のような結果を示した。
    - 全患者集団の増悪または死亡リスクを31%減少させ(HR=0.681 [95% CI: 0.520 - 0.891]; P=0.00388)、PFS中央値を延長した(3.68カ月対1.97カ月)
    - mESR1患者では、増悪または死亡リスクを46%減少させ(HR=0.535 [95% CI: 0.356 - 0.799]; P=0.00235)、PFS中央値を延長した(5.32カ月対1.91カ月)
  • 6カ月時点のPFS率は、全患者集団でエラセストラント群が38.18%だったのに対しSOC群が23.47%、ESR1変異群では43.79%対23.83%だった。
  • 12カ月時点のPFS率は、全患者集団でエラセストラント群が27.12%だったのに対しSOC群が12.19%、ESR1変異群では31.48%対12.36%だった。
  • 探索的サブグループ分析で、エラセストラントは、化学療法未治療の全患者において、フルベストラント(fulvestrant)と比較して、増悪または死亡リスクを有意に低下させ、PFS中央値を延長(HR=0.636 [95% CI: 0.465-0.868]; PFS中央値 3.68カ月対1.97カ月; P=0.0032)、化学療法未治療のmESR1患者においても同様だった(HR=0.487 (95% CI: 0.310-0.761; PFS中央値 5.32カ月対1.91カ月; P=0.0015)。
  • エラセストラントは、化学療法未治療の患者において、全患者集団と同様、管理可能な安全性プロファイルを有していた。(注1)

テキサス大学サンアントニオ校ヘルスサイエンスセンター・MDアンダーソンがんセンターの乳腺腫瘍内科医で内科教授のVirginia Kaklamani博士は「エラセストラントは、ER陽性の転移性乳がんの女性がCDK4/6阻害剤で病勢進行した後の新たな内分泌療法として、その可能性が期待されている。EMERALD試験では、腫瘍にESR1変異がある患者でもエラセストラントが有効であることが示された。今回のサブセット分析ではさらに、転移した状態で化学療法を受けたことのない患者は、無増悪生存期間が最長5.32カ月伸びることが示された」とコメントした。

Menariniは、ER陽性/HER2陰性の患者の最も高い、満たされていないニーズに応えるため、併用試験をさらに進め、エラセストラントの潜在的有効性を研究していく予定である。

ポスター発表:477

抄録タイトル:ER陽性/HER2陰性の進行・転移性乳がんに対する選択的経口エストロゲン受容体分解薬(SERD)エラセストラントを治験責任医師が選択した単剤内分泌療法と比較する第3相臨床試験「EMERALD」における、化学療法未治療患者のサブグループ分析

抄録番号:1100

ポスターセッション:乳がん - 転移性

▽エラセストラント(RAD1901)と第3相試験EMERALDについて

エラセストラント(Elacestrant)は、Menarini Groupがライセンスを取得した選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)で、ER陽性/HER2陰性の進行性乳がん患者に1日1回投与する経口治療薬として使用できるかどうかの評価が行われている。2018年、エラセストラントはFDAからファストトラック指定を受けた。EMERALDに先立ち完了した前臨床試験で、本化合物は、単剤または他の治療法との併用で乳がん治療に使用できる可能性があることが示されている。第3相試験EMERALDは、ER陽性/HER2陰性の進行性/転移性乳がん患者の2次治療または3次治療の単剤療法としてエラセストラントを評価する、無作為化・非盲検・実薬対照試験である。本試験には、CDK4/6阻害剤を含む内分泌療法での1次または2次の治療歴のある患者477人が登録された。本試験の患者は、エラセストラントを投与する群と、治験責任医師が選択した承認済みホルモン剤を投与する群に無作為に振り分けられた。本試験の主要評価項目は、全患者集団およびエストロゲン受容体1遺伝子(ESR1)に変異のある患者群における無増悪生存(PFS)である。副次評価項目は、全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)の評価である。

参考文献

(注1)Bidard FC, Kaklamani VG, Neven P, et al. Elacestrant (oral selective estrogen receptor degrader) Versus Standard Endocrine Therapy for Estrogen Receptor-?Positive, Human Epidermal Growth Factor Receptor 2-Negative Advanced Breast Cancer: Results From the Randomized Phase III EMERALD Trial. J Clin Oncol. 2022 May 18:JCO2200338. doi.org: 10.1200/JCO.22.00338. Epub ahead of print(https://ascopubs.org/doi/full/10.1200/JCO.22.00338 ).

▽Menariniについて

Menarini Groupは、売上高40億ドル超、従業員数は1万7000人を超える国際的な大手医薬品・診断薬企業である。Menariniは、満たされていないニーズの高い治療分野に重点を置き、心臓疾患、腫瘍、呼吸器疾患、消化器疾患、感染症、糖尿病、炎症、鎮痛用の製品を提供している。18の生産拠点と9つの研究開発センターを有するMenariniの製品は、世界140カ国で販売されている。詳細については、www.menarini.com を参照。

▽Radiusについて

Radiusは、骨の健康、希少疾患、腫瘍分野の満たされていない医療ニーズへの対応に注力しているグローバルなバイオ医薬品企業である。Radiusの主力製品TYMLOS(R)(アバロパラチド)注射薬は、骨折リスクの高い閉経後の骨粗しょう症女性の治療薬として米食品医薬品局(FDA)の承認を受けている。Radiusの臨床パイプラインには、男性の骨粗しょう症治療に使用できる可能性のある治験薬のアバロパラチド注射薬、閉経後女性の骨粗しょう症治療に使用できる可能性のある治験薬のアバロパラチド経皮薬剤送達システム、Menarini Groupにライセンス供与した、ホルモン受容体陽性乳がん治療薬として使用できる可能性のある治験薬のエラセストラント(RAD1901)、当初はプラダーウイリー症候群、アンジェルマン症候群、小児けいれんを対象とし、複数の神経内分泌疾患、神経発達疾患、神経精神疾患領域で使用できる可能性のある治験薬の合成カンナビジオール内服液RAD011などがある。

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ソース: Menarini Industrie Farmaceutiche Riunite
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